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立て続けに失礼します!卜部です!今回もまた、カスハラのアンケート調査結果を大公開します。今回の内容は、1つ前の記事で紹介した内容よりもさらに深掘りして調査した結果となっています。深掘りした結果見えてきたのは、カスハラが人手不足を招く可能性です。ぜひ最後までご覧ください。

 

 

<考察>

7割が「怒りや不満、不安などを感じた」と回答し最も高く、次いで「出勤が憂鬱になった」(38.5%)「仕事に対する意欲が減った」(37.3%)という回答が多いことからも、カスハラが仕事に与える影響が多大であることが分かる。

 

 

 

<考察>

「ある」(15.1%)だけの数字で見ると、さほど多くないように感じても「転職や退職をしていないが検討したことはある」(25.6%)の割合と合計すると40.7%になり、一気に懸念すべき事柄となり得ることが判る。しかし、カスハラの認知度が今後さらに高まった場合にカスハラによって仕事を辞めても良い、辞めて当然だという認識を持つ人が増える可能性も考えられる。

 

 

 

<考察>

Q10の回答結果からも、カスハラが仕事に与える影響は大きい。転職や仕事選びで同じ職種・業種を選ぶかという問いに対して、40.7%は「選ばない」59.3%は「選ばない」と回答した。約6割の人が、カスハラに遭った当時の職種や業界は選ばないことから、カスハラ被害の要因が職種や業界にもあると考える人が一定数いると感じる結果となった。

 

 

 

<考察>

一番多かった回答は「分からない」(39.8%)であり、次いで「整っていない」(35.0%)「整備されているが形式的なもので留まっている」(17.2%)となっている。一番少なかったのが「しっかり整っている」(8.0%)であることから、カスハラの対応体制についてはほとんどの人が整っていないと感じている状況だということが分かる。

 

 

(Q13で「しっかり整っている」「整備されているが形式的なもので留まっている」を選んだ方へ)

<考察>

「カスハラ対応専用マニュアルがある」「相談先が設置されている(産業医や部署など)」が合計で約9割を占めているにかかわらず、Q13では勤めている会社のカスハラ対策や対応体制について大半が「整っていない」と感じている結果だった。そうした点からも、マニュアル作成や相談先の設置だけでは、従業員からはじゅうぶんな対策をしていると判断しないことが分かる。

 

 

 

<考察>

カスハラ対策として、顧客側へフォロー(とにかく謝罪をするなど)に偏るケースも考えられるが、最も多かった対応は「自分(カスハラを受けた側)をケアする」(42.1%)であった。

 

 

 

<考察>

「はい」が4割弱にとどまり(36.5%)、「分からない」「いいえ」合わせて約6割(63.5%)となることからも、対応体制が機能しているのかどうか疑問が残る。

 

 

 

<考察>

「上司(別担当者)に引き継いだ」(52.8%)が半数以上で一番多いことから、困ったら上司に引き継ぐことを一旦の対応としている企業が多いことが分かる。そうしたことから、代わって対応する上司もカスハラ被害者になり得ることも考えられる。

 

 

 

<考察>

「納得していただいていないが収まっていると思う」(44.4%)と「顧客に納得していただいておらず収まっていないと思う」(12.5%)の合計が56.9%と半数を超えていることからも、根本的な解決にはいたっていないと感じている人が多くを占めていることが分かる。

 

 

 

<考察>

「被害を受けた自分へのフォロー」(54.4%)が一番高かったものの、ほとんど差がなかったのが「顧客の怒りを鎮める対応方法の指導」(52.8%)であったことから、今後カスハラ顧客へ具体的にどう対応すればよいかの指導や、マニュアル制定を望んでいる層が多いことがうかがえる。

 

 

<考察>

「利用したい」(20.2%)と「どちらかというと利用したい」(44.4%)の合計が6割を超えていることからも、カスハラ対策を外部に委託したいと思っている人が多いことがうかがえる。

 

 

《まとめ》

カスハラ対策を実施していても、従業員に対策そのものが知られていないケースがあるなど、カスハラ対策として機能しているとは言い難い状態にある企業が一定数いることが分かった。また、企業としてカスハラ対策を講じていても、現場で実際にカスハラ被害を受ける従業員からは対策として不十分とみなされる場合も多い。そのため、外部のカスハラ対策サービスに助けを求める人が多いと考えられる。